ARCHITECT’S Q&A
遠藤克彦が選ぶ5つの建材
Q. 技術と素材が活かされた機能建材を教えてください。
A. GRC
優れた表現力が魅力の最先端コンクリート
GRCは、鉄筋の代替として細いガラス繊維で補強されたコンクリートで、表現の自由度が非常に高いところが最大の魅力ですね。「なぜ表現の自由度が高いのか?」というと、このGRCはコンクリートでありながら鉄筋などの重い骨材がないので、圧倒的に軽いんです。だから、製作範囲内のサイズであればどんな形でも実現できる。建物の設計によっては、コンクリート内部にスチールを止めるためのロッドや水抜き穴なども製作してくれます。
このGRCは表面仕上げも自由にオーダーができる。これは型の造り方にポイントがあるのですが、例えばまずハケ引き仕上げの素材を型にはめ込み、鋳型を造る。そこにGRCを吹き付けていくと、表面がハケ引きのように仕上がる。だから、GRCは型の造り方次第で、様々な素材の表情を再現できるコンクリートなんです。手法は「型に入れて固める」とすごく古風ですが、素材が最先端なので新しいものができる、まさに技術と素材を活かした建材だと思います。
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