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This issue’s CLASS1 ARCHITECT

田中亮平
TANAKA RYOHEI

建築家

1981年 岡山県生まれ
2004年 名古屋市立大学芸術工学部 卒業
2006年 東京都立大学大学院修士課程 修了
2006年-
2013年
隈研吾建築都市設計事務所 勤務
2013年 G ARCHITECTS STUDIO 設立
2014年- 名古屋市立大学非常勤講師
2021年- 日本大学非常勤講師

主な受賞歴

2014年 JCD design award 2014 銀賞+新人賞(葉っぱの涼屋)
2018年 東京建築士会 第4回これからの建築士賞
2019年 日本建築学会 作品選集 新人賞 受賞(Ono-Sake Warehouse)
2019年 FRAME AWARDS 2022 WINNER(Large Apartment of the Year)「麻布のペントハウス」

主な作品

2013年 葉っぱの涼屋
2019年 Ono-Sake Warehouse(Eurekaとの共同設計)
2019年 岸家
2020年 麻布のペントハウス
2021年 アイランドキッチンの家
2022年 茶室ニゴウ
2022年 SUETOMI AoQ カフェスタンド

建築家を志したきっかけは?

父親がインテリアデザイン、母親が確認検査機関の主事をしており、建築畑だったことから自然と建築学科に入りました。大学では卒業後にアトリエ系建築事務所に入る先輩が多く、その流れでアトリエ系に就職。1年目から休みは年に数日しかないくらい忙しい日々を過ごしていましたが、楽しかったので苦には感じなかったですね。その後、同期たちが独立するのを見て私も迷いなく独立しました。

事務所のターニングポイントになった建築は?

今回ご紹介する「岸家」です。あれほど時間をかけたプロジェクトはなかったですし、労力をかけたくなるプロジェクトでした。クライアント夫婦と同世代だったこともあり、彼らの人生に深く関わる使命感のようなものもありましたね。岸家は建築とクライアントである奥さんのセンス、置かれている道具のすべてがあの空間を生み出していて、どれひとつ欠けてもあの世界観は生み出せませんでした。時間も手間もかかりましたが、感覚や美的センスが近いクライアントだったからこそ、実現できたのだと思います。

事務所名の由来は?

「G」は万有引力のこと。建築には物理的な引力だけでなく多くの人が関わることで生み出されるエネルギーみたいなものがあると思っています。どんなプロジェクトであってもエネルギーを注ぎ、人を引きつけながら取り組み続けられる場所にしたいという思いから名付けました。

 

古さと新しさを共存させる建材とは。
岸家

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離れから母屋に向かって日本庭園を眺める。間口を広く取ることで、より開放感を演出している。

鎌倉市の由比ヶ浜沿いに立つ「岸家」は、小さな母屋と離れで構成された旅館併用住宅である。クライアントは田中氏と同世代。もともと夫婦で都内の日本家屋に住み、副業として民泊運営をしていたが、本業として海外旅行客をターゲットにした旅館経営に乗り出すこととなった。クライアントは武家にルーツを持ち、幼い頃から茶道をはじめとした日本文化にふれてきたという。高校時代に海外に留学した際、日本人であることや日本の文化について深く考える機会があり、その時の経験が「岸家」のコンセプトにも大きな影響を与えている。海外の人に響くストーリーの組み立てを綿密に行い、今回の建築計画についても田中氏と深くコミュニケーションを取りながら進めていった。「参考になる建物を一緒に見に行ってイメージを共有することもありましたね。独自の世界観を持つクライアントなので、実現したいイメージとコスト面の乖離をどうすりあわせていくかがポイントでした」と田中氏は語る。

建物内は旧家から移設した灯篭や古木、骨董品などを設え、日本古来の世界観を表現。一方で焼杉板や黒錆鉄など経年によって表情の変わる建材を用いることで、新しい建物でありながらも時間の流れをまとった風格を感じさせる。

敷地は狭い路地に面した旗竿敷地。住宅密集地でありながらも海に面しており、「海が見える旅館にしたい」というクライアントからの要望もあった。そこで、庭園を中央に配置し、海に面した離れは一組限定の棟貸しに、母屋は1階が客間、2階はクライアントの居住空間として分棟することに。これにより、母屋からも離れを通じて海が見える建物を貫通した景観が生まれた。

「日本を住まうように過ごす旅。知足を体験する旅。」そんなコンセプトで運営する「岸家」は、一組だけの棟貸しにした事によってプライベート空間が生まれ、昨今の社会的な需要にも応えられる旅館となった。クライアント夫妻のもてなしを通じて日本を知り、土地の文化や人と交流できる濃密な体験は、これからも多くの旅行客を魅了し続ける。

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母屋から見た離れの建物。離れから海を眺めることができる。

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「岸家」は海に面した道路沿いにある。晴れた日には海上の先に富士山を望むことも。
田中さん、「岸家」でのこだわりを一つ教えてください。

自然による劣化も建材として昇華

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海風が錆びを生み、建物に“味”を加えていく。

新しいものと古いものをデザインとして表現するために、取り入れたのが「錆」でした。海沿いにある建物は潮風によってどうしても錆びてしまうのですが、これを悪者にするのではなく、許容しようと思ったのです。「岸家」からも近い鎌倉の稲村ヶ崎は砂鉄が多く含まれている砂浜で、自然の黒錆が発生します。赤錆とは違い、ぼろぼろに腐食するものではなく、逆に表面に黒錆ができると赤錆の発生を抑える効果があるため、建材に利用しようと思いました。とはいえ、初めての試みでやってみないとわからないところがあったのですが、事務所で何度もサンプルを作ってシミュレーションを重ねた結果、イメージ通りの錆具合を出すことができたと思います。自分が納得できるまで検討するのは、前職(隈研吾建築都市設計事務所)時代に学んだことですね。

岸家
岸家

所在地 / 神奈川県鎌倉市
設計 / 田中亮平/G ARCHITECTS STUDIO
施工 / 安斎輝信・井上博登/安斎工務店

 

MATERIAL
新しさの中に経年の佇まいを出す
【焼杉板】

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母屋の外観に焼杉板を使うことで経年変化も楽しめる。

「岸家」のプロジェクトは当初、都内にある日本家屋を移築する案があったという。しかし、日本古来の世界観とハイエンドな設備やホスピタリティを備えた宿泊施設を実現するためには、残念ながらその案は変更せざるを得なかったそうだ。「クライアントからは『新しく建てるものであっても、はじめから古い感じを出してほしい』という要望をいただきました。クライアントの奥様がプロダクトデザイナーでもあるので、デザインやイメージの共有など密にコミュニケーションを取りながら計画を進めていきました」。外壁には当初から焼杉板のイメージがあったという田中氏。焼杉板は高い意匠性を持つ上、表面の炭化層によって腐食を抑えるため、耐候性や耐久性も備えた建材。海沿いの立地のため潮風による傷みも意識し、焼いた杉板を磨き、さらに塗装を施したものを採用した。建物が完成してから3年ほど経過するが、現在は少し色落ちし、木目のやわらかさが出ているという。炭独特の鈍い光沢や表面の凹凸など風合いが増し、建物全体がよりクライアントのイメージに近いものに育っている。

田中さん、なぜこの建材を採用したのですか?

シンリン共同さんの焼杉板は、学生の時に当時所属していた研究室の助手だった西田司さんと共同で設計した「伊豆アネックス」のプロジェクトで使わせてもらいました。焼杉板は杉板の表面をバーナーであぶったものですが、焼きっぱなしの状態では、ただ素朴な感じになってしまいます。シンリン共同さんの焼杉板はさまざまな種類がありますが、焼いたものを一度削ぎ落としてから磨き、さらに耐久性を高めるために塗装してあるので、光沢感も増して複雑な表情を表現することができます。ほかにも杉板を扱うメーカーからいくつかサンプルを取って検討したのですが、今回のテーマでもあった「古さのなかにある新しさ」を表現するためには、素朴なだけではなくモダンでシャープに見せることが必要だったので、こちらの建材を採用しました。

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離れの外壁にも焼杉板を使用している。
メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話

シンリン共同株式会社
勝部博人さん

焼杉板は日本に古くからある伝統的な手法で、炭化させることで無塗装の杉板に比べて5年程度は長持ちします。外壁材として長らく親しまれていましたが、最近になってモダンな住宅にも使われることから、黒の色合いが見た目的にも好まれていると思います。当社では天日乾燥に加え人工乾燥も施し、含水率を15%以下にすることで、強度を増し伸縮率を抑え、虫食いにカビなどにも強い木材を提供しています。基本的に無塗装品で製品を提供していますが、お客様の希望によって塗装仕上げをすることもいたします。機械式のバーナー焼きで行なっておりますので、大量生産も可能ですが、古来の「三角焼き」より柔らかく脆い性質もあります。

シンリン共同株式会社

〒693-0004
島根県出雲市渡橋町994-1
TEL:0853-23-6988
FAX:0853-23-6212
MAIL:info@shinrinkyodo.co.jp
URL:www.shinrinkyodo.co.jp/

 

 

MATERIAL
空間の調和を生み出せる唯一の建材
【古材】

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モダンな浴室にも日本を感じさせる古材を使用。

「岸家」では床の間や浴室のカウンター、部屋のテーブルなどさまざまな場所で古材が使われている。古いものと新しいものが融合を目指したこのプロジェクトでは、木材も古材でしか表現できない風合いにこだわり、プロデュースをした山翠舎は田中氏に設計を依頼した。山翠舎では常時5,000本以上の古木を保有し、その入手場所や年代、品質等を記録し管理。空間にあわせて最適な木をセレクトできることが大きな強みであり、岸家でも古材ならではの落ち着きのある雰囲気が空間の調和を生み出している。

田中さん、なぜこの建材を採用したのですか?

独立当初、山翠舎の社長である山上浩明さんとの出会いがあり、その1年後くらいに仕事をすることが実現し、以来さまざまなプロジェクトでご一緒しています。山翠舎さんは古木の流通から設計・デザイン、施工、アフターサポートまで自社による一貫体制で行っているため、木に関する知識や技術はさすがの一言。建具の価格もリーズナブルなので、木をぜいたくに使える案件の時はいつもお願いしています。

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寝室にも古材を使ったテーブルを作り、空間的なアクセントを生んでいる。
メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話

株式会社 山翠舎
山上浩明さん

古民家を解体する際に出る古木は、長い歴史を抱えながら存在しています。それらには再び活躍する場所があると考え、品質を保ちながら新しい価値を生み出しています。当社は約2300坪の敷地兼工場に加え、2つの古木置き場を所有し、常時5000本以上の在庫があります。田中さんとは、建築家、デザイナーと一緒にフィーチャリングしてものづくりをするFEAT.orderというプラットフォームで出会いました。今回の案件では発注者の強いこだわりを感じました。そのこだわりを受けとめていらっしゃいました。設計から図面に反映する際には田中さんがかなり頑張られたと思います。

株式会社 山翠舎

〒381-0022
長野県長野市大字大豆島4349-10
TEL:026-222-2211
FAX:026-221-7199
URL:www.sansui-sha.co.jp/

 

 

古さと新しさを共存させる建材とは。
麻布のペントハウス

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壁面のコンクリートをそのまま見せることで無機質さを演出。

東京タワーの近くにある、1978年に建てられたビルの5-6階部分のペントハウスをリノベーションしたプロジェクト。田中氏が以前手掛けた「トーキョーロフト」の記事を読んだクライアントからの依頼である。建物の荒々しい躯体を活かした「トーキョーロフト」のイメージを踏襲しつつも、「岸家」のように新旧さまざまな建材をいかに混在させていくのかが、テーマの一つであった。

「ルーフトップにあたるペントハウスは太陽の光や暑さ、寒さの影響を受けやすいため、ある程度は壁に断熱材をいれる必要がありました。もとのコンクリートをどれくらい残せるのか、そのバランスが難しかったですね」と田中氏は語る。ほかにも錆と緑青をアクリルに転写した内窓や躯体のマスキング塗装、階段部分にはスチールの手摺や銅巻の露出配管などをデザインに取り込んだ。古いものと新しいものを混在させつつ同居させるためのさまざまな手数を投入し、まるで以前からそこにあったかのような佇まいを演出している。

 

MATERIAL
錆が生み出す唯一無二のデザイン
【STUDIO YUMA KANO】

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まるでステンドグラスのように存在感を持つ。

「麻布のペントハウス」では、最上階の南側にある出窓に錆や緑青の技法を使った内窓が大きなアクセントになっている。STUDIO YUMAKANOが手掛ける「Rust Harvest “錆の収穫”」と呼ばれるこの技法は、普通であれば誰もが見捨ててしまう錆模様を、新しいテクスチャーとしてプロダクト製品へ利用できないかという着想から生まれたもの。さまざまな実験を繰り返すなかで、錆びた金属板から錆のみを抽出しアクリル樹脂に転写させる技法の開発に成功し、1枚1枚模様の異なるピースが唯一無二のデザインを生み出している。この内窓は、時間帯や季節によって光の入り方が異なるため、出窓部分内の空間で光が拡散することによって光と模様の変化が現れる。美しくデザインされた錆模様を透過する光はまるでステンドグラスのような美しい色彩を生み出し、空間の印象を大きく変えるものとなった。「Rust Harvest」は垂直面に施せば壁やパーテーションになり、水平面に施せば座面やテーブルトップにも転用できるなど、汎用性にも優れている。

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一枚一枚が自然に作られた錆模様なので、世界でただ一つの内窓。
田中さん、なぜこの建材を採用したのですか?

「麻布のペントハウス」ではアートワークとデザインの間のようなものを取り入れたいと考えていました。そこで、さまざまなデザイナーをインターネットで調べていたところ、狩野佑真さんのことを知りました。自分と同じ「錆」に着目していた点や作品自体の素晴らしさに感銘を受け、ぜひコラボレーションしたいとオファー。狩野さんの作品を入れることで、より空間に深みが増すのではないかと思ったのです。狩野さんは、アーティストでありながら、デザイナーとしてビジネスの感覚も持ち合わせている方。ステンドグラスのようにするのは今回狩野さんにとっても初めての試みだったそうですが、素晴らしい仕上がりになったので、またぜひプロジェクトをご一緒したいと思っています。

メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話

STUDIO YUMAKANO
狩野佑真さん

過去に川崎の造船所にスタジオを構えていたとき、至るところに鉄屑が落ちていたり、シャッターが錆びているのを見て「錆の模様は美しい」と感じたのがきっかけです。ある実験の失敗で錆がアクリルに転写することに気付き、「Rust Harvest」プロジェクトが生まれました。今回は「窓に使いたい+光を透けさせたい」との要望で、ハードな施工になりましたが非常に美しい仕上がりとなりました。実際に錆を育てる際には何層にもレイヤーにして錆びさせているので、光が透過することでその痕跡が見え、一段と美しく見えることに気付きました。今回初めて窓に採用したのですが、より大きな面での製作をしてみたくなりました。

STUDIO YUMAKANO

〒144-0051
東京都大田区西蒲田 7-61-13, HUNCH 3C
MAIL:info@yumakano.com
URL:https://yumakano.com/

 

 

ARCHITECT’S Q&A

田中亮平が選ぶ5つの建材

Q.偶然出合った珍しい建材とは?

A. ルミノサインスイセイ

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©メーカー提供(シンロイヒ株式会社)

幅広い色から選べる塗装で
周辺環境の空気感を映し出す

ルミノサインスイセイは蛍光色のポスターカラーで、浅草の仲見世通りにある木造二階建てのハンコ屋さんを飲食店に改修した「茶室ニゴウ」のプロジェクトで使いました。ディレクションに入っていたデザイナー・アーティストの北川一成さんから「蛍光色を使ってはどうか」と発案があり、さまざまな種類の塗料を取り寄せて検討していたところ、発色が良いルミノサインスイセイを使うことで意見が一致しました。もともとの建物自体は大きくいじっていないのですが、そこに現実離れした異物として、奥浅草のネオンをイメージして使用した蛍光グリーンと蛍光ピンクが入ることで緊張感を作り、逆に建物全体にまとまりを生み出していたと思います。

シンロイヒ株式会社

〒247-8550
神奈川県鎌倉市台2-19-12
TEL:0467-43-2121
FAX:0467-45-4708
MAIL:info@sinloihi.co.jp
URL:www.sinloihi.co.jp/wp/

 

Q. 個性を出す一味違う建材とは?

A. ハイカラ―ジョイント

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©メーカー提供(平田タイル株式会社)

目地の色を変えるという
新たな個性の出し方

駒沢公園近くにあるチャンポン屋のプロジェクトでは、シンプルな内装である一方、アクセントとしてグリーンを入れてほしいというクライアントの要望がありました。壁にはタイルを貼ることになったので、目地にも色をつけることにしたのです。目地はペンのようなもので色をつける製品はありますが、目地自体の色を変えられるのは、平田タイルさんの建材を通して初めて知りました。タイル目地でこんなことやってるのは、世界でここしかないんじゃないかな。元々はクライアントが求めているわけではなかった私だけのこだわりですが(笑)、目地の色の違いに気づいてくれるお客さんがいれば、しめたものだなと思います。もちろん今はクライアントも気に入ってくれています。

平田タイル株式会社

〒550-0011
大阪府大阪市西区阿波座1-1-10
TEL:06-6532-1231
URL:www.hiratatile.co.jp/

 

Q. コストパフォーマンスが良いと感じた建材とは?

A. フロアリューム プレーンNW

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メインの場所に使いたい
高級感のある長尺シート

デザイナーの北川一成氏率いるGRAPHのオフィスの移転計画で使用しました。入居先の「ヒルサイドテラス」は周囲に緑が多い美しい環境なので、窓から切り取る風景の抽象性を保つため、白に統一。外からの光をきれいに反射する建材を探していたところ、内装にこちらの建材を使うことにしました。この長尺シートは艶があるので程よく外の景色が映り込み、高級感のある上にコストパフォーマンスも高い。以前からトイレやバックヤードなどあまり目立たない場所で使うことがありましたが、今回メインに使ってみて、こんなにもニュートラルな素材の表現ができるのだと、新たな発見がありました。

東リ株式会社

〒664-8610
兵庫県伊丹市東有岡5-125
URL:www.toli.co.jp/

 

Q. 汎用性が高く、使い勝手の良い建材とは?

A. モルタライク

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タイルで手軽に
モルタルの風合いを実現

渋谷駅直結の大規模商業施設内の飲食店の床面に採用しました。モルタライクを知ったきっかけは、ある建築事務所の内覧会に行った時のこと。そこで働いている後輩が担当した物件でモルタライクが使われているのを見て、いい建材だなと思い、それ以来何度か使っています。いわゆる“モルタル調”の塩ビタイルなのですが、モルタルの粉が練り込んであり、マットな質感で普通の塩ビタイルとは違う空間の奥行きを出すことができます。シンプルな表現をしたいけど、コストは安くしたいし、耐久性も高めたい。そんな時に、モルタライクを選ぶことが多いですね。

田島ルーフィング株式会社

〒101-8575
東京都千代田区岩本町3-11-13 田島ビル3階
TEL:03-5821-7761
FAX:03-5821-2187
URL:https://tajima.jp/

 

Q. 空間が引き立つデザイン性をもった建材とは?

A. ヘキサゴンブロック フローリング

©志摩大輔

©メーカー提供(TIMBER CREW)

木目とデザインの組み合わせで
多様な表現が可能

東京都郊外にある団地のリノベーション計画では、空間の中央にある壁にマスキング塗装を施すなどグラフィックのような佇まいを表現し、床にはヘキサゴンタイプのフローリングを採用しました。クライアントは当初、真四角の寄木細工のようなパーケットフローリングを希望していたのですが、偶然ティンバークルーの営業の方ががうちの事務所をたずねてきた時に、このヘキサゴンタイプのフローリングを紹介してもらったんです。今回初めて使ってみましたが、木の色の違いや木目の違いによって、いくつものキューブが連なっているように見える個性的な空間を作り出すことができました。

TIMBER CREW

〒182-0012
東京都調布市深大寺東町3-12-1
TEL:042-444-2748
MAIL:info@timbercrew.co.jp
URL:www.timbercrew.co.jp/

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