MATERIAL
デザイン性を損なわない超速硬化ウレタン防水
【超速硬化ウレタン防水】

隈研吾事務所時代から「屋根」の可能性を考え続けてきたという藤原氏。素材や勾配などさまざまなディテールを考える上で、デザイン性と屋根の防水機能は切っても切り離せない関係である。「くるる」で採用したのは、ダイフレックス社のウレタン防水。短時間で乾く速乾性や下地挙動に追従する高い塗膜物性、下地を選ぶことなくシームレスな防水層を生み出すなど、高い機能を持つ。勾配の少ない「くるる」の懸垂屋根においても、このウレタン防水はデザインを損なうことなく美しい納まりを実現した。まさに雨の多い日本が生んだ最新防水技術である。

藤原さん、なぜこの建材を採用したのですか?

建築家の小嶋一浩さんが使っていたことから、注目していました。通常、防水の下地は同じ素材にしないと熱などによって防水機能が損なわれますが、このウレタン防水は異素材を合わせた上から一緒に防水できるのが新しい。どんなものにも防水できる自由度の高さが素晴らしいと思いました。

メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話

藤原 真吾さん

吹付け防水工法のパイオニア

「超速硬化ウレタン防水システム」は、当社が1992年に国内ではじめて開発した防水工法です。当時一般的だったアスファルト防水をコンクリートで保護する工法は、改修時に上からウレタン防水層を設ける必要がありました。「新築時点からウレタンで防水できないか?」と考え、改修だけでなく新築にも対象を広げたのがはじまり。従来よりも工期やコストを抑えられる工法が生まれました。

あらゆる条件を余すことなくクリア

「くるる」防水施工の様子

「くるる」の防水層は、十分な防火性能を備えることや、金属下地にも使用できること、アーチ形状にも対応することなど、実に多岐にわたる高い性能が求められました。そのため、設計担当者様と1年ほどかけて、打ち合わせを何度も行ったことは印象に残っています。紆余曲折ありましたが、性能や納まりにおいて「くるる」に最適な防水工法をご提案できて良かったと思います。

日本の公共建築における防水の要に

ダイフレックス社の防水が使われた長崎県庁

今後は、この防水システムが設計担当者様により広く認知されていけば良いなと思います。当社で以前開発した別の工法は、防水改修工事で多く採用され「公共建築工事標準仕様書」の標準仕様になった実績があります。「超速硬化ウレタン防水システム」についても標準仕様書への記載を目標とし、汎用的な防水方法としてこれまで以上に公共建築に貢献することができればと考えています。

超速硬化ウレタン防水の特徴

1.垂れにくく、短時間で硬化

材料が垂れにくいため、平場以外にも垂直面・傾斜面・球面などに施工可能。吹付け後は数秒で触れることができ、数分で歩行が可能になる。

2.吹付け機械による効率的な施工

従来のコテ塗りではなく、常に一定量のウレタンが吹付けられる専用の機械を使用することで、広い面積にもムラなく効率的に施工できる。

3.「高強度形ウレタン」の高い塗膜特性

従来のウレタンよりも高い強度を備える高強度形ウレタン。コンクリートなどの保護層を設けずとも歩行ができ、屋上の軽量化に活かされている。

株式会社ダイフレックス

〒163-0825
東京都新宿区西新宿2-4-1新宿NSビル25F
TEL:03-5381-1555
FAX:03-5381-1566
MAIL : s-fujiwara@dyflex.co.jp (担当 : 藤原)
www.dyflex.co.jp/

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