ARCHITECT’S Q&A
SUEP.が選ぶ5つの建材
Q. 今までで最も思い出深い建材とは?
A. 淡路瓦
伝統技術と最先端技術を組み合わせる
2018年に竣工した「淡路島の住宅」は、約3,000枚の淡路瓦を使っています。瓦の特殊な形状によって夏は80%を影に、冬は逆に60%くらい日射を通し、安定した熱環境を可能にしました。瓦は私たちがコンピューターでデザインしたものをもとに、職人さんたちが数種類のプロトタイプを作成。取り付け方法を検討し、特注の押し出し口金や金型を製作いただくなど、特殊な専用設備を持つ野水瓦さんだからこそ、精度の高い瓦が生まれたと思います。淡路瓦は三州瓦、石州瓦と並ぶ日本三大瓦の一つ。土が良く、400年にわたる瓦の技術と私たちのデジタルシミュレーションによるコラボレーションが面白かったです。アナログとデジタルが交差するところに、最先端がある。日本の伝統技術に違う形で光を当てることができればと考えています。
野水瓦産業株式会社