MATERIAL
高い施工技術により実現した滑らかなスロープ
【テセラ エコロアクア】

インターロッキングブロックは舗装ブロックとして幅広い用途で使用されており、施工方法によって多彩な表現が可能だ。本館前のエリアは、「ガラス・リボン」に沿って地下のエントランスに続くゆるやかなスロープが続き、回遊と交流を生み出す広場にもなっている。スロープ部分には、グリッドが際立たない細長い形状の「テセラ エコロアクア」を採用。建物に対して水平や垂直といった方向性が出ないよう、ヘリンボーン貼りにした。スロープ部分は3m毎に排水のための溝が入る構造になっているが、溝があることを感じさせないような滑らかな勾配を意識した施工が、スロープの美しさを際立たせている。「地味な部分ではあるが、境界を感じさせず、まるで一枚の大きなプレートのように美しい仕上がりになった」と語る西澤氏。自然と人々を導くスロープは、美術館へのアクセスをさらにスムーズにした。

西澤さん、なぜこの建材を採用したのですか?

建築家のニーズを叶える豊富な種類

スロープ部分の建材は、珍しいテクスチャーのものを探していましたが、全体を見た時に、建物と地面が同じ世界観のなかで調和するよう、建物のファサードやガラス面との相性を最も重要視しました。インターロッキングブロックは大手のメーカーである日本興業さんのものを採用。本館の色味に合うよう、発色が良く光の当たり具合でやわらかいピンクや薄紫に見えるニュートラルな色で、滑りにくく安全性の高いものを選びました。建築家は建物全体を見ながら機能性や意匠性を考えるので、形状や色、質感など種類が豊富にあるのは良いですね。今回初めてこの建材を使いましたが、仕上がりに大変満足したので、現在建設中の「八戸市美術館」でも採用しました。

メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話
藤谷 康さん

全体の仕上がりを考慮した工夫

「テセラ エコロアクア」のようなコンクリートブロックは、製造時の湿度や気温によって同じ原料・同じ配合でも微妙に色の違いが起きます。「京都市京セラ美術館」では一色のブロックを広範囲に使用しており、製品一つひとつの色ムラが現場の仕上がりに大きく影響することが予想されました。そのため、出荷時にはあらかじめ製造しストックしておいた製品をランダムに出荷。製造時期による色の違いが目立たないよう工夫をしました。

「京都市京セラ美術館」のテセラ エコロアクアの特徴

1.珍しい質感を表現

「今までに見たことがなく珍しい」と西澤氏が評した独自の色やテクスチャーは、表面に小さな鉄の玉を機械で叩きつけ、中の天然骨材の色を見せることで表現している。

2.イメージに沿えるよう繰り返し調色

既存カラーから西澤氏のイメージに近いものをピックアップ。それをベースに、色調やトーンを微妙に変えたグレー・暖色系のサンプルを多数製作し色調整を行った。

3.全国の専門施工業者と連携

細長いブロックを斜めに貼り合わせられるよう、端部のカット処理や納まりを工夫。各地域に広がる施工業者とのネットワークを活かし、施工まで丁寧に対応した。

日本興業株式会社

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