MATERIAL
過酷な環境でも長寿命なシート防水 
【サーナルーフ】

「かがやきキャンプ」でRC造の屋上に使われているのが、塩ビ系シート防水「サーナルーフ」だ。木造かRC造かを問わず、緩勾配の屋根や陸屋根などの防水にも使用できる。その理由は、素材が一般的な防水シートに用いられるガラスクロス積層のシートではなく、引張強度や引裂強度に優れたポリエステルクロス積層のシートであることと、専用の自動融着機によって完全にシート同士を接合する技術にある。赤道直下から北極圏まで施工実績を持ち、過酷な温度差でもほとんど収縮しないため、破れや剥がれのリスクが極めて低い。水蒸気を透過するため脱気システムも不要だ。安宅氏は「かがやきキャンプ」に先んじて竣工した「かがやきロッジ」の低勾配の木造屋根にもこのサーナルーフを採用しており、両施設の今後のメンテナンスを考慮して同じ建材を用いた。メンテナンス時には既存シートの上から重ね貼りすることもできる。

安宅さん、なぜこの建材を採用したのですか?

ローメンテナンスで長持ち

通常のシート防水のメンテナンスサイクルの約2倍も長持ちすることが決め手です。運営側の影響や資金面を考えると、できるだけメンテナンスが少なく済んだ方が良い。今回のようにRC造の屋根に使う場合、シートを固定するためにエッジ部分に3cm程の笠木が出ます。こういうディテールを極力消して表現する方法もありますが、最近は線を単純化しすぎなくてもよいかなと考えています。建築を純粋なアートピースのようなものにするよりも、建物を使っている人がネジや釘を打って使い倒し、それが建物と馴染んでいくといいなと思うので、施主が手を出しにくい雰囲気が出るほどシンプルにはせず、かつすっきり見えるようバランスを見極めながら設計しています。

販売会社さんへ聞いた
建材開発秘話
織戸一四郎さん

極度の低勾配でも雨漏りさせない

サーナルーフ 構成図

設計士の方々から「1/100勾配などの低勾配でも金属屋根で対応できないか?」とのご要望を多くいただいていたのが、サーナルーフ販売のきっかけです。スイスに本社を置くシート防水屋根工法の世界的大手サーナフィル・インターナショナル(現・シーカ社)と提携し、2006年に塩ビ系シート防水「サーナルーフ」の販売・施工を開始しました。当社オリジナル製品としては、ガルバリウム鋼板とサーナルーフを一体化させた「スチール防水」という製品を製造しています。

「スチール防水」の情報はこちら

サーナルーフの特徴

1.過酷な温度差でもほとんど収縮しない

長年培った配合技術で製造されるポリエステルクロス積層シートは、強度と耐久性に優れる。過酷な温度差でも収縮率が小さく、長期間破れ・剥がれを起こしにくい。

2.完全熱融着による強力な接合

固定金具で端部を固定し、専用の自動融着機で熱風を用いてシート同士を接合。職人技術の個人差なく施工でき、強力な止水性を実現しながら工期短縮にもつながる。

3.水蒸気透過性が高く脱気筒が不要

シートが水蒸気を透過する性能を持つ上、専用の機械によって施工することでシートの部分的な膨れを発生させずに均一に設置できるため、脱気システムが不要。

元旦ビューティ工業株式会社

〒252-0804 
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FAX:0466-45-3031
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