ニチハ「ドライジョイント工法」は本当に出隅・入隅にシーリングが不要だと分かる動画
昨日紹介したFu-gaで採用できる、シーリング不要で繋ぎ目の無い外観に仕上がる「ドライジョイント工法」の施工方法を紹介している動画を見つけました。専用金具が多く、通常のサイディング施工と比べて施工が複雑なのではと不安に思ったので見ていきましょう。(昨日の記事はこちら)
全部で28分もの動画なので、今回は前半の出隅の施工2種類と入隅の施工を見て行きましょう。出隅の施工には、仕上がりがより自然になる方法と専用工具のいらない方法があります。
実接合に必要な工具はマキタ小型ミゾキリ3005BAと、実加工用刃物です。
断面図はこんな感じで、外側からサイディング・通気層・防水シートの順です。
土台水切の留め付け、
防水シート張り、
胴縁下地組み、
長尺スターターの留め付けまでは、標準施工法と同様です。
1. 出隅の実接合
出隅の実接合に必要な専用部材はこちら。
左から右へと施工していきます。なのでまずは出隅からの施工です。このような下地を組みましょう。
下地に接合部用部材を留め付けます。部材の中心が出隅用のサイディングの端になるようにしましょう。
最下部の接合部用部材は、水がちゃんと抜けるように止水材を20mmほど切ります。
止水材の外側に、1m以下の間隔で専用のクギ又はビスで留め付けます。
止水材を切った最下部はこんな感じです。
出隅用(実付き)のサイディングを、留付金具EX出隅用で取り付けます。
サイディングを切って使う場合には、裏面の端をマキタ小型ミゾキリ3005BAで加工して実を作ります。
表面は面取り加工をします。
削った面にはモエンシーラーを塗り、
工具を使った裏面は2度塗りをします。
2度塗りをしていない、面取りをした箇所と切断面には小口専用補修液を塗ります。
サイディングを置いたら、留付金具EXで留め付けます。
左右のサイディングをくっ付ける場合には、横ズレ防止と止水性が向上する留付金具EX左右接合部用を使います。
90mmの胴縁に専用クギ2本又は専用ビス1本で留め付けます。
2. 出隅の突付接合
出隅の実接合に必要な専用部材はこちら。
下地に接合部用部材を留め付けるのは先程と同様です。最下部の止水材は20mmほどを切り、止水材の外側に1m以下の間隔で留め付けます。
突付接合用の出隅用サイディング(実無し)は、面取り加工をします。
モエンシーラーを塗り、乾いたら小口専用補修液を塗ります。
加工・塗装した出隅用のサイディングを留付金具EX出隅用で留め付けます。
出隅と合わせる部分のサイディングの実を切ります。隙間が出来ないように長さに注意しましょう。
切った部分は面取り加工とモエンシーラー・小口専用補修液を塗ります。
加工したサイディングを置いて、
留付金具EXで留め付けます。
3.入隅部
入隅の実接合に必要な専用部材はこれ。
この部材の短辺側が、先に留め付けるサイディング側になるようにします。
それに併せて胴縁も短辺側が90mm、長辺側が45mm+90mm(計135mm)になるようにします。
鋼板入隅材の留め付けも、止水材の外側に1m以下の間隔で留め付けます。
先に取り付けるサイディングの実を切り、モエンシーラーを塗ります。
先に取り付けるサイディングには、再度モエンシーラーを塗ります(2度塗り)。
設置し、鋼板入隅材との間に隙間があるようならスペーサーで調整します。
留め付けは留付金具EXでします。
後から取付けるサイディングの実も切り、モエンシーラーを塗ります。
後から取付けるサイディングは、2度塗りに小口専用補修液を使うので注意が必要です。
先に取付けたサイディングに突きつけて留付金具EXで留め付けます。
このような納まりになります。
この動画を見る限りでは簡単そうに思えてしまいました。
この建材のポイント
オススメなのは? | お手入れとか考えずに、使いたおしたい方 |
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一番の強みは? | 板間のシーリングが不要でメンテナンスコストダウン |
施工の強みは? | 実同士をつなぎ合わせ、専用金具でとめる |