【SPCフローリング】コスパが良く革新的な環境配慮型床材 #08 ラメットジャパン株式会社
2024.08.29
新連載企画『メーカーさんの一推し製品』がスタート/建材メーカーを含むサスティナブルな活動を行う企業に独占取材!彼らの一推し製品についてお話を伺いました。
国内初!リユースとリサイクルを実現する、
革新的なSPCフローリング
ラメットは、ベルギーに本社を置き、世界10ヵ国以上に拠点を持つ、世界最大のSPCフローリングメーカーです。2016年に長年の研究の末、石灰石パウダーを強固に固めたSPCフローリングを開発しました。ラメットのテーマは「自然と人の共存」で、環境技術やデザイン技術の進化とともに、独自のSPCフローリングを確立させています。
また日本初の取り組みとして、端材のリサイクルやレンタルサービスなど、循環型のサプライチェーンの構築と再利用サービスを行っています。
そして今回、ラメットジャパンで営業活動を行う鈴木さんに、SPCフローリングの魅力や、今後チャレンジしたい事、ラメットジャパン独自のサスティナビリティ事業についてお話を伺いました。
ラメットジャパン株式会社
セールスマーケティングチーム
鈴木 香奈絵さん
ーまずはじめに「SPCフローリング」とは、どのようなものですか?
SPCフローリングとは、「Stone Plastic Composite」の略称で、石灰石を主成分とした新しい床材です。天然資源である石灰石を主原料とすることで、従来のフローリングに比べてCO2排出量を約80%程削減できる、グリーン建材となっています。
機能面では、高い耐久性(100%防水、耐摩耗、耐衝撃性、耐汚性、耐薬品性)をはじめ、はめ込み式の簡単施工ができることが特徴です。そのため職人不足に悩む事業者やDIYユーザーにも適しています。また、環境にやさしく高性能ながら、低価格であることも魅力です。
ーラメットのSPCフローリングならではの特徴はありますか?
ラメットのSPCフローリングは、優れた性能とサスティナビリティ性が特徴です。
ラメット独自の特許技術を使用した防音タイプやデザイン性の高いアーティストシリーズなど、構造・デザイン技術に力を入れてます。さらに、SPCフローリングのリサイクルやリユースができる点は、他社にはない当社ならではの強みかと思います。
機能面 | ・ホルムアルデヒドの無添加で環境保護認証を取得 ・100%防水 ・防炎性能試験適合品 E1220207 ・寸法安定性 ・99%抗菌 ・耐汚性 ・デザイン性耐薬品性 ・耐摩耗 ・耐衝撃 ・床暖房対応可能 |
デザイン性 | ・ラメットのデザイナーによる高い再現性 ・アーティストシリーズ※などのオリジナリティのデザインが豊富 |
サスティナビリティ | ・使用したSPCフローリングは100%リサイクル・リユースが可能 ・カーボンニュートラルの実現 |
ラメットが力を入れているアーティストシリーズ柄の一例
ー国内で扱う製品ラインナップを教えてください。
国内の取扱い品として、現在3ブランドのライン展開があります。そのうち、木目柄が 厚み違いの2ライン、石目柄が1ラインです。また、海外には400種類以上の柄があり、順次ラインナップを増やす予定です。同時に、床材だけでなく壁材展開についても準備を進めております。3ブランドのシリーズ名は、人生を豊かにする音楽から連想し、「Harmoney(ハーモニー)・Oboe(オーボエ)・ Flute(フルート) 」と名付けました。どの柄もラメットのデザイナーのこだわりが詰まっています。
※アーティストシリーズや壁材については現在準備中。
ーデザインのこだわりについても詳しく教えてください。
また、ラメットのSPCフローリングを使用したお客さまからの評価はいかがですか?
ラメットのデザイナーは、ヨーロッパを拠点に、実際の自然のなかに入り込み、自然の持つ美しさやダイナミックさを表現します。
例えば、Oboeの木目柄(6.5mm厚)は木目の節に沿った、精度の高い凹凸加工されているのが特徴です。このような再現度の高い仕上がりができるのもラメットならではと自負しています。
また、お客さまから最近人気があるのはFluteの石目柄で、高品質なモルタル調の床を短期間且つ、コストも抑えて実現できると、多くの建築現場で採用いただいています。
通常、このような床を希望する場合は、左官工事が必要で材料や施工費、工期も多くかかります。しかし、この石目柄のSPCフローリングであれば、デザイン性も高く、接着剤を使わないはめ込み式となるため、価格も抑えられ、工期も短縮できるんです。
左からOboeの木目柄・Fluteの石目柄
ーラメットのSPCフローリングは、日本ではどのような建築で使用されていますか?
現在は、主に介護施設や飲食店、住宅、オフィス、ショールームなどです。
特に介護施設では、車いすやワゴンの移動がスムーズになったというご意見や、住宅・飲食店も含め床汚れの落ちやすさも評価いただいております。オフィスやショールームでは、デザイン性の高さから洗練された空間を低コストで実現できたと喜びの声もいただきました。さらに、大規模な事業建築では、CO2排出量の削減やサスティナビリティの観点から選ばれることも非常に増えてきています。
ーありがとうございます。サスティナビリティにもつながる、循環型のレンタル事業が開始されたとのことですが、こちらも詳しく教えてください。
この事業は、ジャパン独自のSPCフローリングのレンタルサービスで、主に東京ビッグサイトのような大規模な展示会ブースでの活用を想定しています。実は、このような展示会の終了後には、残念なことに展示ブースに使用した資材が全て廃棄されるという現実があります。しかし、このレンタルサービスを活用いただくことで、展示会の資材廃棄による環境負荷を大幅に削減することができます。ラメットジャパンでは、このような循環型のレンタルシステムを通じて、CO2排出量の削減と持続可能な社会の実現に貢献したいと考え、このレンタル事業を立ち上げました。
レンタルサービスを活用いただいたSPCフローリング
国内のSPCフローリングレンタルサービスのサイクル図
ーまさに持続可能性のある循環型サイクルですね。ほかにもリユースやリサイクル関連の事例はありますか?
例えば、ショッピングモールに入っている店舗や博覧会などの場合、短期間で移転となるケースがよくあります。その場合、当社のSPCフローリングであれば、移転先でもそのままリユースが可能です。リユースの際に、移転先店舗の床面積が小さい場合は、余った端材をリサイクルに回せます。逆に床面積が大きい場合は、追加提供も可能です。そのため、展示会場をはじめとしたさまざまな場所で、当社のSPCフローリングをご提案できればと思っています。
ー今後チャレンジしたいことはありますか?
今後は、既存や新規のお客さまの声を聞きながら、まずは日本に合った独自の柄を展開したいですね。そして将来的には、日本のニーズにあったSPCフローリングの開発にも取り組んでいきたいと考えています。
当社はラメットのジャパン支店となるため、ラメットの優れたデザイン力や商品開発力、アジアを中心とした大規模な生産工場といった、グローバル企業としての強みを活かすことができます。これらの強みを最大限に活用するために、お客さまやラメットとのコミュニケーションを大切にしながら、新しいことにも積極的にチャレンジしていきたいと思います。
ー最後に今後のビジョンを教えてください。
まずはこの優れた機能性と環境性を持つSPCフローリングを、日本に定着させていきたいという思いがあります。そのためにも、当社としては、時代に合ったリユース・リサイクル建材として、事業者さんの展示ブースの床材に採用していただいたり、影響力のある建築物に使用いただけるよう尽力したいと考えています。
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ラメットジャパン株式会社
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| 編集後記
鈴木さんとは、何度かお打ち合わせをさせていただいたのですが、「環境にやさしく、高性能なSPCフローリングを日本にもっと広めていきたい!」という明るくて前向きな想いを毎回強く感じていました。そのなかで、新しくスタートしたレンタル事業サービスは、今後、大きく飛躍する事業になるのではないかと、今からとても楽しみにしています。時代のニーズを的確に捉え、SPCフローリングの普及に尽力されているラメットジャパンさんのご活躍を、これからも応援しています。