日本瓦の6分の1の重さ!?軽いから施工しやすいFRP製屋根瓦「カルカ・ルーフ天平」
日本瓦の約6分の1の重さという、FRP製の珍しい屋根瓦「カルカ・ルーフ天平(てんぴょう)」を見つけました。
取扱商品 | 軽くて強い屋根材 カルカ・ルーフ
http://seisei.asia/products/index.html#tenpyo
1. 他の屋根材と比べて軽い
最大の特長は軽いことです。
1-1. 軽さの比較
一坪(約3.3m2)で重さを比較すると、このように日本瓦より140kgも軽くなります。「カルカ・ルーフ天平」のサイズは953ミリ×680ミリ、約5.0kgです。一坪当たり6枚使うので、5.0kg×6枚=30kgですね。
これがカルカ・ルーフ天平1枚です。左にあるカタログはA4サイズです。
1-2. 軽いことのメリット
屋根が軽いと建物そのものの重心が低くなり、地震に強くなります。真っ直ぐな棒の重心は真ん中です。その棒の端っこを持って左右に振るより、中心に近い場所を持って左右に振る方が先端が揺れにくいのと同じです。
また先端に重いものを載せている木の棒より、軽い物を載せている木の棒の方が揺れにくいですね。家に当てはめて考えると、屋根は軽い方がよいとなります。
1-3. FRP素材とは?
ところで「FRP」とは何でしょうか?
FRPとは「Fiber-Reinforced Plastics」の略で「繊維強化プラスチック」になります。プラスチックにガラス繊維を混ぜて強度を上げた素材です。金属より軽く、比重(水に浮くか沈むかの値で、1より大きいと沈み小さいと浮く)は鉄の4分の1です。またサビません。
2. 信頼性
軽い以外にも、「防火性」「耐風性」「防水性」「耐候性」「雨音低減性能」があります。
2-1. 防火性
FRPに不燃材を混ぜ、準防火認定を取得しています。
カルカ・ルーフ天平 : 準防火認定 認定番号「DR-0495」
2-2. 耐風性
ステンレス製の吊子(下地へ固定するのに使う部品)により、風速60m/sでの耐風試験にも耐えます。
2-3. 防水性
横35ミリ・縦60ミリの重なりで雨水が屋根材の下に入り込むことを防ぎます。
2-4. 耐候性
紫外線吸収剤が混ぜられており、表面の耐候性アクリルウレタン塗料と共に長期間美観を保ちます。
2-5. 雨音低減性能
人工降雨による室内音圧レベル比較のグラフがこちら。A特性というのは人間の耳にどれくらいの騒音として聞こえるかの数値で、低いほど静かという意味です。金属屋根と比べてカルカ・ルーフの方が静かです。
3. 施工性
軽さ以外の施工メリットに加え「堅牢性」「耐薬品性」です。
3-1. 堅牢性
ガラス繊維で強度が高められているので、施工中に万が一誤って踏んでしまっても割れません。アンテナ修理などで人が屋根に登る際も安心です。本当に人が乗っても割れないのか試してみましたが、このとおりへこみません。ただし、雨などですべりやすくなる可能性が高そうです。
3-2. 耐薬品性
塩害に強いです。海岸沿いで金属屋根を採用すると、数年で赤錆がでることがありますよね。
4. 施工例紹介
施工例を見てみましょう。個人宅に採用された例で、家全体と屋根部分の写真です。近くに寄ってみないとわかりませんね。
こちらは店舗に採用された例です。
最後は店舗の看板に使われた例です。家の屋根以外へ使うこともできます。小回りが利く商品ですね。
雨漏りの心配がない室内なら、気軽に楽しめる
屋外の場合、雨漏りの問題があるため専門技術が必要ですが、屋内であれば気楽に取り付けられ、最近ではパーキングエリア・サービスエリア内の店舗の意匠として採用されています。
屋内で使われた例がこちら。
5. 価格について
10年保証が付いて価格は3,400円/枚(税抜)です。一坪あたり6枚つかい20,400円(税抜)となります。色はグレーのみですが、特注色にも対応しています。こちらの電話番号かメールフォームでお問合せください。
6. まとめ
FRP製の屋根瓦は初めて見ました。素材の強みを生かしたアイディア商品だと思います。施工事例にもあったように、店舗の看板上などに使うと、雰囲気がぐっと増しますね。知っておいて損はない建材ではないでしょうか。
カルカ・ルーフ天平のまとめ
- FRP(繊維強化プラスチック)で作られた瓦
- 従来の瓦・金属屋根より軽い
- 塩害に強いから、海岸沿いの地域でも使える
- 日本瓦の意匠性で、屋内で使うこともできる
- 1枚3,400円で、一坪あたり6枚使う
この建材のポイント
オススメなのは? | 日本瓦を使った家の外観を変えず、耐震リフォームしたい和風住宅に住んでいる人 |
---|---|
一番の強みは? | FRP製だから軽い・錆びない |
施工の強みは? | 強度があるから、万一踏んでも大丈夫 |