公園で使われている、あの丸い木材の正体とは?
こんにちは、グッチー・ヒゲです。
木材というと、丸太を四角い形に加工したものというイメージがあります。
実際ホームセンターで見かける木材も、断面が正方形か長方形の木材ばかりです。
そんななか間伐材を有効活用している、「丸い木材」を見つけました。
丸い木材(小径木)の使われ方
直径10数センチまでの細い丸太は「小径木(しょうけいぼく)」と呼ばれ、建材にするには細すぎるため街路樹を支える造園杭や、土留め用の杭丸太・柵工に使われることが多く、これまで身近な場所で目にふれることはそう多くありませんでした。
また同じ小径木でも6メートルと長いものは建設現場の「足場丸太」として、このように家屋の解体時や文化財の修理時に使われます。
「楽しみの場」で使われる「丸い木材」
こういった使われ方以外に、最近では私たちを楽しませてくれる身近な場所で使われ始めています。
1. 公園
主に公園の遊具・アスレチックとして使われています。左が丸太ステップで、右が平均台です。
たしかにこんな感じのものが総合公園・運動公園といった、広い敷地の公園にありますねぇ。自分は大きい丸太だけの平均台を見た覚えがあります。
ジャングルジムとして使われたこともあります。
鉄製のジャングルジムとは違って触っても冷たくなく、鉄サビ・塗装が手につかないのでいいですね。
ほかにも公園の看板や、
公園のベンチとしても使われています。
丸太に座れるって、より自然の中にいると実感できていいですねぇ。
2. 店舗・ビル
店舗では、主に装飾目的で使われています。こちらはファミリーレストランのチェーン店で使われた例で、テーブル席天井の写真です。
こちらはイッセイミヤケの大阪直営店で使われた例です。好評だったため、東京でも同じように使われました。
最後は神奈川県にあるビルのリノベーションで使われた例です。パーゴラとして小径木が使われています。
この「丸い木材」を作っている会社は?
これらの丸い木材を加工・販売している会社が、木原木材店です。
実はこの会社、もともと土木工事用として間伐材を小径木に加工しています。
「コンクリートに負けず、間伐材が土木用として、さらにはもっと身近な場所にも普及して欲しい」との思いで、小径木を加工されています。
木原木材店では小サイズから特大サイズまでを作るために、サイズごとに加工機械を導入しています(4種類の加工機械がある)。そのため円の直径が4.5センチから60センチまで作れ、勾配を付けられるテーパー加工もできるそうです(巨大な鉛筆削りのような機械だそう)。
工事現場ではスピードが求められるため、各地域ごとに土木用木材の加工場がないと材料の配送が間に合いません。
なので木原木材店では地域に密着し、地元兵庫県周辺での土木工事にすぐ対応しています。
最近では「木のある暮らし展 2017」にも出展し、小径木をPRしています。
小径木を短く切ったコースターのような小物も販売されています。
使い方も進化させる
これまで土木用材料として使われていた小径木が、今では公園の遊具・看板・ベンチ・階段と身近なものに使われはじめたことが分かりましたよね。
個人的には「丸い」という形が見た目にやさしいだけでなく、ぶつかってもケガをしにくいなどの利点もあると思います。
見せる柱としても、今後活躍の場がでてきそうですよね。「こんな使い方もあるんじゃない?」というアイディアがありましたら、フェイスブックのコメントでぜひ教えてください!
この建材のポイント
オススメなのは? | 公園施設の担当者・丸い柱を使いたい人 |
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一番の強みは? | シンプルに丸い! |
施工の強みは? | 勾配をつける加工もできる |