やわらかな風合いなのに、水をはじく。畝森泰行氏が実際に使用した生地「PRANA」の魅力とは。
多くの人が利用する公共施設の椅子生地は、耐久性が不可欠です。張地にどのような素材を使おうか、悩んだことはありませんか?
「布地では耐久性や汚れの心配があるし、普通のビニールレザーを使うと安っぽくなってしまわないか不安」と思う方もいるのではないでしょうか。
そのような悩みを持つ方におすすめしたいのが、イノベイジア株式会社の生地「PRANA」です。「PRANA」はCLASS1 ARCHITECT Vol.07で紹介した建材で、畝森泰行氏が「須賀川市民交流センター tette」で使用した建材です。
今回は、Vol.07の誌面では紹介し切れなかった「PRANA」の特徴を、質感・撥水性・防汚性に注目して深掘りしていきたいと思います。
「tette」では3色を使用
「PRANA」は全部で13色。赤・黄・緑といった色のほかに、トーンが異なるベージュ・グレーなどを揃え、わずかなニュアンスの違いにも対応できるようになっています。
ロングセラー商品で、近年特に人気があるのはベージュやグレーなどのニュートラルカラーだそう。オフィス・住宅を問わず使いやすい点が魅力です。
畝森氏が実際に使用したのは、ベージュ(Nougat)・グレー(Marble)・ブラウン(Chestnut)の3種類。「tette」では、ソファの張地や、子供の遊び場に主に使用されました。
いずれの色も数色の糸で織られていることで、立体感のある風合いがあります。ポリエステル100%のしっかりとした素材でありながらも、温かみを感じられるファブリックです。
やさしい肌触りと耐久性が特徴
公共施設の張地によく使用されるビニールレザーと質感を比較してみました。ビニールレザーは表面がつるつるとした風合いであるのに対し、「PRANA」はしっかりと厚みがある一方、生地独特の風合いを感じられます。平織のざっくりとした凹凸の感触が特徴的です。
クリプトン加工による優れた撥水性・防汚性
「PRANA」は、繊維の一本一本に「クリプトン加工」という特殊加工がされており、それにより高い撥水性・防汚性・抗菌性・防カビ性などの効果を備えています。
「PRANA」に水を垂らしてみました。生地の表面で水滴が塊となり、生地に染み込みません。
ティッシュで簡単に拭き取ることができます。水を拭き取った後、生地を触ってみても濡れた感触はありませんでした。
公共施設でよく見られるのが、食べこぼし、飲みこぼしなどの汚れ。次は、生地の上にコーヒーをこぼして汚れの付き方をみてみました。
乾いたティッシュで拭き取った後は少し汚れが残っていましたが、濡れたティッシュを当ててみると綺麗に染みがなくなりました。
これなら生地を家具に張ったまま、メンテナンスをすることができます。
また、「PRANA」は「アクリルパッキング」といって、生地の裏側に水を通さないアクリル樹脂が塗られています。白色のざらざらとした部分がアクリルパッキングです。
このアクリルパッキングも生地の機能性を高めており、生地を家具に張ったまま洗浄できる理由のひとつです。
公開中の「CLASS1 ARCHITECT Vol.07」で、畝森氏のレビューをチェックしませんか?
今回は、「PRANA」の質感や撥水性、防汚性をサンプルを使って見ていきました。「PRANA」はサンプル請求が可能な生地のため、ご自分で実際に手に取って確かめることができます。
また、「CLASS1 ARCHITECT Vol.07」をまだご覧になっていない方は、畝森氏による「PRANA」のレビューやメーカー情報を無料で読むことができますのでぜひご覧ください。