インターロッキングブロックに代わる木の舗装材!透水特性・保水性をもつ「ウィードロック」
健康のためウォーキングをしたくても、固いアスファルトやコンクリートの舗装の上で走り続けると膝へ負担がかかります。しかもアスファルトやコンクリートの舗装は無味乾燥でデザイン性をみても味気ないものになりがち。
そこで今回ご紹介する舗装材は、間伐材や木質廃材を原料とした膝への負担が少ない木質系舗装材です。「国内の間伐材を使ったブロック材を作りたい」そんな思いで開発されたのが「ウィードロック」。
2016年4月22日(金)~4月23日(土)に開催された東京エクステリア展(EXE)、株式会社トコナメエプコス(東京都新宿区)さんのウィードロックに迫りました。
歩いても負担にならない!従来のコンクリートにはない弾力・透水特性・保水性
ウィードロックの一番の特徴は原材料「木」のブロック材であること。間伐材や木質廃材をチップ化した骨材を原料としています。「かながわリサイクル製品」と「ビワクルエコ製品」のマーク認定を得ています。
ウィードロックの強みは次の4点です。
ウィードロックのココがすごい
- 天然木による豊富な風合い
- 優しい木の弾力を活かしたブロック材
- 耐久力は15年以上!紫外線劣化や型崩れが起きにくい
1. 天然木による豊富な風合い
ウィードロックは天然木を使っているため、1枚1枚に風合いや色味が微妙に違います。
実際の施工例を見てください。
無味乾燥さがなく自然な風合いが出ますよね。歩いていても楽しくなりそうな舗装です。照り返しを軽減することでヒートアイランド現象を防止します。また、断熱効果も高いので屋上に敷き詰めると夏は涼しく冬は暖かい環境を作ります。
2. 優しい木の弾力を活かしたブロック材
材料が木材であるため、木が持つ本来の弾力性により衝撃を吸収してくれます。歩行時の足腰の負担が少ない点が良いですね。
3. 耐久力は15年以上!紫外線劣化や型崩れが起きにくい
ウィードロックの表面には耐候塗料でコーティングされており紫外線による劣化が抑えられます。また特殊接着剤を用いて固形化しているため、型崩れが起こりにくいのも強みです。
一般的なブロックの接着剤には環境化合物が多く使われていますが、ウィードロックに使われているのは土壌に関する溶出試験35品目をクリアした無公害製品。
耐久力がありながら環境にも優しい建材というわけですね。
製品の規格としては次の2種類
ウィードロックには次の2種類の規格があります。
- 一般車両対応の「森のれんが」
- 重車両対応の「木煉(もくれん)」
※ 特注品として、歩行用の「樹のれんが」や一般車両に加え脱臭効果もある「炭のれんが」もあります
施工時の注意点は5つ!基本的にはインターロッキングと同じ
基本的にはインターロッキングと同じですが、以下の点に気を付けて施工しましょう。
施工の注意点
- 突合せ目地で施工する
- 木質の為に材料の伸縮が発生するので約25m2未満で伸縮目地を用いる
※ 材料や施工現場により異なります - 排水勾配は2%以上必要
- 降雨・降雪下では施工できない
- 外気温が35℃以上では反りが発生する可能性があるため散水が必要
総合カタログ 別冊データ集
ウィードロック 森のれんがの路盤面敷設方法が別冊データ集(30~35ページ)に記載されています。
- 総合カタログ : WEBカタログはこちら
- 引用日 : 2016年6月23日(木) 時点
状況によっては苔が生える、腐る、目地部分に雑草が生えるといった木質であるための欠点もありますが、逆にそのことが製品に温もりを醸し出します。木材ですがもちろん燃焼性試験結果でも問題はありません。
人にも環境にも優しい!次世代の舗装材ブロックに!?
化学化合物が検出されない製造方法と自社開発の木紛体で生成する接着剤を用いている点で環境に優しいウィードロック。
地元木材を木材チップにして持ち込みが出来るため、「地産地消」にも貢献できる建材です。
間伐材の多くは森林に置き去りにされがちです。そんな見捨てられた間伐材に可能性を見出し、より環境に優しい新建材の提案に取り組むトコナメエプコスさん。
間伐材を上手に活用したアイデアで、固く無機質なものが多いインターロッキングブロックに新たな選択肢が増えましたね!またこうした間伐材の積極利用が増えれば、国内の林業の活性化にも繋がるのではないでしょうか。
この建材のポイント
オススメなのは? |
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一番の強みは? | 透水特性・保水性の両方を持つ |
施工の強みは? | 基本的なインターロッキングとほぼ同じ!コンクリートより軽く施工の負担が少ない |