MATERIAL
複雑な構造も可能にした高性能の木製サッシ
【CURATIONER】

自然エネルギーを効率よく取り込む「清里のグラスハウス」では、高い断熱性が欠かせない。その役割を担っているのが、「CURATIONER」の木製サッシである。熱を逃がさないよう断面は複雑な構造となっているが、最先端のCNCルーターにより、0.01mm単位の高い精度を可能にした。「CURATIONER」の木製サッシにより、グラスハウスでは、冬の寒い時期でも日中は自然の風と光だけで過ごし、夜はコンパクトなエネルギーを使って過ごすというライフスタイルが可能に。冬場に問題となるヒートショック対策にも効果が高いという。ほかにも地域材を使うことで山を健全な形で保つことができるなど、木製サッシがもたらすメリットは大きい。まさにSUEP.が目指す「環境配慮型住宅」とマッチした建材である。

末光さん、なぜこの建材を採用したのですか?

設計前に室内環境をシミュレーションすると、断熱性を高めることで、冬でも外気温+10度程度に高められる結果が出ました。そのため、アルミよりも断熱性が高い木製サッシを検討していたところ、この製品に出合いました。「CURATIONER」は複雑な形状にもかかわらず、非常に精度の高い製品。木の加工はアナログなイメージがありましたが、最先端の方法を採用しているところが面白いなと感じました。

メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話
山崎 慎一郎さん
竹内 港さん

山崎屋木工製作所の技術を支える存在

当社は家具製作からスタートし、「家具・建具・キッチン」と木を使ったあらゆるプロダクトを手掛けてきました。当社の加工はすべて機械化。5軸のCNCを導入し、最先端のプログラミング・オートメーションによって、高い精度の加工を可能にしています。当社のものづくりを支えているのが、クリエイティブディレクターである竹内の存在。設計経験を持つ彼が入社したことにより、二人三脚で「CURATIONER」を開発しました。現在では構造解析からデータ入力、機械操作まで、彼が中心となって手掛けています。

木製サッシが環境にもたらす効果

木製サッシをつくるきっかけは東日本大震災。エネルギーに対する意識が変わるなか、木製サッシはアルミに比べ熱伝導率が1/2000であることを知りました。日本の住宅の多くが開口部から熱が逃げており、その部分を木製サッシにすることで、省エネルギーに貢献できると考えたのです。木を使うことで地域産業の活性化に繋がりますし、山を健全な形で保てるので、CO2の固定化や防災にも役立ちます。さらにヒートショック対策にも繋がるなど、木製サッシはさまざまな面で利点があると考えています。

ものづくりにかけた想い

「CURATIONER」には「いろいろなものを取り入れていく」という意味が込められています。これまでさまざまなアイデアを取り入れながら時代の先を見据え、何よりも性能にこだわったものづくりを進めてきました。ものづくりに一番大切なのは「情熱」。これが無くてできることはありません。値段相当の性能しか得られないのではなく、すべての製品に絶対的な自信を持って皆さまにお届けする、その信念を軸にこれからもブレないものづくりを続けていきたいと考えています。

山崎屋木工製作所と「CURATIONER」の特徴

1.独自のオーダーシステムを開発

木製サッシは既製品が多いなか、独自のオーダーシステムを採用。地域特性に合わせた窓性能を分析・比較し、年間電気料金の算出も可能に。

2.最先端CNCを導入した加工

山崎屋木工製材所では高性能CNC機を導入。0.01mm単位での数値制御を可能にしたプログラミングで、精度の高い製品を生み出している。

3.妥協することなく性能を追求

製品化した後も満足することなく改良を重ねる山崎屋木工製作所。外部の評価試験を取り入れ、試行錯誤を繰り返しながら納得できる性能を追い求めている。

株式会社山崎屋木工製作所

〒387-0017
長野県千曲市中555-1
TEL/FAX : 026-272-2765
https://www.yamazakiyamokko.co.jp/

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