MATERIAL
土の温かみや質感を残し、暮らしに取り入れる
【土舗装 (プレミックスSタイプ)】

「清里のグラスハウス」の温室の床はすべて土仕上げ。温室は、屋外のデッキと個室部分をつなぐ中間領域であり、この土舗装によって自然と暮らしをゆるやかにつなぐ役割を果たしている。見た目は土そのものだが、固化安定処理剤「FC剤」により固化されているため、ぽろぽろ崩れたり、舞い上がったりすることはない。真砂土・粘土・残土にFC剤を混ぜることによって土に化学反応を起こさせ、「乾くとホコリになる」「水に溶けると泥化する」「雑草が生える」といった土のデメリットを解消しつつ、透水性、保水性、断熱性、不燃性といった土の特性や風合いを残すことを可能にしている。FC剤による舗装は「リ・アース工法」と呼ばれており、建築、土木などさまざまなシーンで活用されている。

末光さん、なぜこの建材を採用したのですか?

温室の床部分は、蓄熱性がある土素材を考えていました。しかし、土そのものを使うと、風が吹くと飛んでしまうし、歩いているうちに削れてしまいます。いくつかの素材から探したのですが、のぺっとしてたり硬質な感じだったりするものが多いなか、プレミックスSタイプはある程度固めてあり、性能が保てることとナチュラルな風合いが決め手でした。

メーカーさんへ聞いた
建材開発秘話
藤 良和さん

独学で開発したFC剤

セメントの寿命は長くて70年と言われており、耐久性や品質などまだまだ研究する余地があると、独学で学び始めました。同じ石灰岩でも鍾乳石は自然界で何百年何千年と成長していく、この違いは何かと研究したところ、石が何万年という時間をかけて膨張収縮し土になる過程で無機イオン成分が流出し、水によって石灰岩が溶けて炭素反応を起こすことを発見。これがFC剤開発のきっかけとなりました。FC剤を土舗装に用いることで、汚染された土壌を封じ込められるなど、環境問題にも貢献しています。

土舗装が環境に及ぼす影響

コンクリート舗装の多い都市部では、大雨が降ると水浸しになる様子が多々見られますが、「リ・アース工法」の土舗装は透水性や耐久性が高く、ヒートアイランド現象を防ぐなど、温暖化対策にも効果を発揮します。また、雨水が土に染み込むことでミネラル分を含み、河川に流れた後も生き物の生態に負荷をかけないため、地球規模で良い循環を生み出しています。設立当初は「環境問題で飯を食うなんて夢のような話だ」と笑われたものですが、ここ10年くらいでやっと認知されてきたように感じています。

国内・海外で広げたい土舗装の可能性

今後私たちがやりたいことは、その地域にある土を利用した地産地消の土舗装を世界規模で進めていくこと。日本だけでなく同じような悩みを持つ地域で土舗装を取り入れることにより、ひとつの産業として成り立たせたいと考えています。また、本来は捨てられるはずの建設発生土などを使って建築・土木資材を作り、社会規模でローコスト化を進めていきたいですね。これからも土という自然にあるものを活かし、環境にやさしい素材や技術を開発していきたいと思います。

地球環境技術研究所と「プレミックスSタイプ」の特徴

1.人間と地球環境との共存

自然と共存し循環する社会を目指す地球環境技術研究所。人間が暮らしやすく、地球環境の本来あるべき姿の実現に向けて、土舗装に関する研究開発を進めている。

2.土の性能を安定させる独自のFC剤

FC剤とは、セメント類などの水和反応を活性化し結晶を生成するもの。土舗装に使用することで、土の性能を安定させ、セメント以上の強度や耐久性を実現できる。

3.土舗装のデメリットを解消する

FC剤を用いた「リ・アース工法」は、劣化・泥化などのデメリットを解消した土舗装。FC剤の無機塩基イオンの操作により20年以上経っても雑草が生えにくい効果が出ている。

株式会社地球環境技術研究所

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