ガラスに囲まれた新庁舎に230 台以上の大型ロールスクリーンが採用。電動による一斉操作で遮光の切り替えも簡単 ( 愛知県常滑市 )

CLASS1 ARCHITECT 創刊号 で紹介した、間仕切りシステムの「ZIPrail® Screen」を製造する特殊ロールスクリーンメーカー「株式会社 SHY」が、愛知県常滑市の大規模案件に携わりました。

SHY が携わったのは、常滑市の新庁舎。大きなガラスで囲まれた庁舎の遮光性を確保するため、SHY の大型ロールスクリーンが 230 台以上採用されました。

今回は実際に常滑市新庁舎に採用された、SHY の 4 つのロールスクリーンの納入事例を紹介します。

常滑市役所
所在地：愛知県常滑市飛香台 3 丁目地内
発注者：常滑市
設計者：株式会社日建設計名古屋オフィス
施工者：鹿島・東海エコン・マルタケ特定建設工事共同企業体
工期：2019 年 12 月 23 日～ 2021 年 3 月 31 日
主構造：鉄骨造
延床面積：9,779.85 ㎡

1. 高さ 11m の大型電動スクリーン

まずご紹介するのは、電動で昇降する高さ 11m の超大型ロールスクリーン。

壁と階段のわずか 75mm の隙間をスムーズに昇降します。

■ 製品のポイント

高さ 11m にもなると、電動操作用のモーターにかかる負荷も大きくなります。そこで、ロールスクリーンの幅を分割し、側面にガイドレールを設置。庁舎内の他のロールスクリーンと同じく、電動による一斉操作が可能になりました。

ガイドレールもカーテンウォールの方立幅 50mm に納まるよう、新規開発で製作しました。

11m の大型電動スクリーンを実際に昇降した動画をご覧いただけます。手元の騒音計も 45db 程度 ( 図書館や静かな住宅地の昼レベル ) を示しており、駆動時の騒音がほとんど気になりません。

納入製品概要

2. 一斉操作でも音が気にならない電動スクリーン

庁舎内の南面と西面に採用された電動のロールスクリーンです。

70 台以上採用され、すべて電動による一斉操作が可能。人が多く出入りするパブリックスペースに差す眩しい日光を遮ります。

■ 製品のポイント

このロールスクリーンに搭載されているモーターは静音性に優れたものを採用。単体での駆動音は、「深夜の郊外の静けさ」ほどの 38dB になります。

2 階と 3 階のパブリックスペース全 30 台を一斉操作した騒音レベルは、「図書館」や「静かな住宅地の昼」に相当する 45dB程度。この優れた静音性により、パブリックスペースであっても駆動音が気になりません。

こちらも、ロールスクリーン操作時の様子を動画でご覧いただけます。一斉操作でも騒音計の数値が 45dB 程度に収まっています。

また、すべてのロールスクリーンが同時かつ同スピードで作動していることもわかります。正確でスムーズな動作性も、SHY の電動ロールスクリーンの特長です。

納入製品概要

3. 女性でも楽々昇降　幅 3m の大型手動スクリーン

庁舎内で最も多く使用されたのは、幅 3mを超える大型ロールスクリーンです。

窓際のスクリーンにはメッシュ生地を使用。スクリーンを下ろしても開放感を損なうことなく、明るい空間を演出します。

■ 製品のポイント

手動ロールスクリーンで、製作可能サイズが幅 3m を超える製品はほとんどありません。今回、幅が 3.1m、高さが 3.2m という窓に対し、Φ65 のパイプを使用することで大型対応を可能にしました。

3m を超える大型ですが、軽い力で操作できる 6:1 のギアを使用しているため、 女性でも簡単に操作できます。

納入製品概要

4. ロゴやキャラクターをプリントできるスクリーン

無地のロールスクリーン生地に、常滑市のロゴやキャラクターをプリント。記者会見・インタビュー・講演などに使用できる「バックパネル」として施工しました。

操作用のスイッチひとつで昇降。使用時以外は完全に隠すことができます。

■ 製品のポイント

ロゴやキャラクターなどのイラストデータを、ロールスクリーンのサイズに合わせたデザインに変更。最終的な仕上がりを考慮したデザインに調整されています。

また、ウエイトバーは生地の内側に巻き込む仕上がりに。ウエイトバーが隠れることで、スクリーンの上から裾まで一面プリント生地になりました。 プリントの見た目がバーにより損なわれることはありません。

納入製品概要

専用のスイッチで一斉操作が可能に

常滑新庁舎の電動ロールスクリーンは、専用のスイッチにより一部屋で一括制御を行えるようになっています。

省エネ率や開閉状態を表示するほか、設定した時刻に応じて自動で昇降するタイマー機能も搭載。方角ごと、日の出、日の入りを目安とした開閉のカスタマイズもでき、80 台以上のロールスクリーンの正確な制御・管理を可能にしています。

特殊ロールスクリーンの相談はSHY へ

株式会社 SHY では、各種ロールスクリーン、ロール網戸、経木製品等の企画・販売などを行っています。

今回ご紹介したロールスクリーンに関するご質問や、ロールスクリーン製作のご相談などは、以下からお問い合わせください。

株式会社 SHY

問い合わせ番号：059-226-3334

https://www.shyzip.com/

株式会社 SHY 三重本社
〒514-0801
三重県津市船頭町津興 3455 番地
TEL：059-226-3334

また、CLASS1 ARCHITECT 創刊号 では、株式会社 SHY の間仕切り「ZIPrail® Screen」を紹介しています。建築家・小堀哲夫氏による使用レビューも掲載していますので、ぜひご覧ください。