【アートウォール (スラブプレート)】
「市原湖畔美術館」では、元の建物の仕上げ材や塗装を剥がし、コンクリートの構造体が剥き出しになった状態に「アートウォール」と名付けたスラブプレート(亜鉛メッキのスチール折板)を内外に挿入している。屋内と屋外に同じ折板を使用することで存在感のある建物になり、展示の自由度も以前より高まった。施工を担当した日南鉄構(株)は、さまざまな鉄骨構造物を手掛けており、デザイン性や納まりを意識した技術に長けているため、建築家からの信頼も厚い。
美術館の内外に、コンテナのような自立したものを挿入することでいろいろな場所をつくりたいと考えました。本来床材に使用するスラブプレートを、今回は壁に使用していますが、日南鉄構さんの高い技術で、安心してお任せすることができました。
建材開発秘話
山下 始さん
薄いスラブプレートを慎重に溶接
「市原湖畔美術館」で最も苦労した点は、スラブプレートの溶接。素材が薄いため、溶接時に穴が開いたり焦げたりしないよう、温度管理を慎重に行いました。溶接のスピードが落ちてしまい作業に時間がかかるなど、苦労の連続でしたが、なんとか無事工期に間に合わせることができました。
作業効率を高める工夫
「市原湖畔美術館」は、鉄骨柱と梁をボルトで固定し、壁自体で建物を成り立たせるような構成。通常は二人がかりで外側からボルトを刺して内側からナットを締めるのですが、今回は最初からナットを柱や梁に仮固定し、作業者一人で外側からボルトを挿入できたため、作業効率がグッと高まりました。
日南鉄構株式会社の特徴
現場で施工する技能職と、図面におこす技術職による連携力が強み。定期的な技術会議を行い、お客様の要望を確実にかたちにする。
難しい依頼であっても、NOと言わないのが日南鉄構のポリシー。あらゆる方法を模索し、チャレンジ精神を常に大切にしている。
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