CLASS1 DIRECTOR
能作文徳氏が紹介する信頼できる現場監督

建築は、建築家を中心に、構造家・CADオペレーター・職人といった、さまざまな方々の協力によって成り立っています。現場監督もまた、建築に欠かすことのできない存在。

今回は建築家の能作文徳氏に、信頼している現場監督の方をご紹介していただきました。

─ 能作さん、信頼している現場監督を紹介していただけませんか?

「有限会社 工藤工務店」の工藤雄太さん(くどう ゆうた)さんを紹介します。

有限会社 工藤工務店

〒181-0015
東京都三鷹市大沢5-10-20
TEL:042-239-5581
FAX:042-239-5582
http://www.kudo-koumuten.co.jp/

─工藤工務店を知ったきっかけを教えてください。

先輩の建築家である長谷川豪さんから紹介していただきました。私が20代で独立したため経験が浅く、工藤さんから建築のディテールなど様々なことを仕事の中で学びました。

─現場で印象深かったことは?

以前、清家清設計「斎藤助教授の家」の原寸大再現模型の施工を依頼しました。清家先生の資料を探し出し、当時の図面や写真から模型のための設計図書を作成する際に、現代の建築ではあまり見かけないディテールなどがあり、工藤さん(現社長)と大工の経験のあるお父様(前社長)から、見附やチリの詳細、材料の選定などアドバイスを受けました。美術館内の短期間の施工にも関わらず、丁寧な仕事で原寸大模型を完成させてくれました。

建築家 能作文徳氏

─ 能作さんから工藤さんへメッセージをお願いします。

施工者と設計者のよい関係が、丁寧な仕事につながると思います。これからもこのような関係をぜひ継続できたらと思います。

工藤さんにも
お話を伺いました。

─能作さんとの現場でのエピソードを教えてください。

能作さんとは「steel house(2012年)」からのお付き合いですが、その後色々なプロジェクトでご一緒させていただきました。現場というのは不測の事態や問題、またディテールに関していろいろな議題が上がるものですが、その中でいつも能作さんは現場での対話を大事にして柔軟に対応してくれます。それでいて、対話の後にバサッと大きく方向転換させる大胆さも併せ持っている方です。逆に、東京国立近代美術館<日本の家>展(2017年)の「齊藤助教授の家」のような、オリジナルを再現しなければならない物件に関しては、限られた条件で何ができるのかを検討していく中で、緻密な調査と検証を行っていただきとても精巧なものができたと思います。

─工藤さんの仕事上のポリシーはなんですか?

建築は、専門分野の集合体から成り立つとても特殊な業種だと思っています。現場管理は意匠設計や構造設計のコンセプトやロジック、職人さんの技術や技法、現場の諸条件ももちろんですが建材の特性まで総合的に判断しなければなりません。

私自身いろいろな特性を持ったプロジェクトのご相談を受けますので、柔軟かつ総合的な判断を大切にしています。その柔軟性がポリシーなのかもしれません。

─建築を学ぶ学生の方へメッセージをお願いします。

私自身は大工の職人として建築の道に入りました。現場での経験や技術を積んでいく中で、その知識を活かさないかとの話があり現場管理の道に流れ着きました。建築は知識や経験値がとても重要な業種なので、無駄な事だと思っても色々なことを経験することが大事だと思います。

実は建築って作れない物はありません。ただ、デザインを重視し過ぎると性能面や機能面・経年劣化も含めた問題等いろいろなリスクが高くなります。その兼ね合いのギリギリのところを見定めるのは経験値なのだと思います。是非、いろいろな方と対話をして、調べて、実体験し、自分がこれだと思う事を突き進んでいただきたいです。

─最後に、当社のガラスについていくつか伺います。

─「夜景専用ガラス TEIEN( 庭園 )」をご存知ですか?

「夜景専用ガラス TEIEN( 庭園 )」とは

ガラス表面に施した特殊な多層コーティングにより、通常の透明ガラスよりも反射率を大幅に抑えた低反射ガラス。窓への映り込みを大幅に抑え、カフェやホテル、レストランなど「窓外に広がる美しい庭園、景色を限りなく自然に再現したい」場所にピッタリです。

低反射ガラスは使ったことがありません。ショーケースや店舗等に向いているようですが、住宅でも外部空間を内部に取り入れるような建築には向いていると思いました。

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─「カラーガラス ラコベル」をご存知ですか?

「カラーガラス ラコベル」とは

ラコベルは、日本の高い生産技術とヨーロッパの色彩センスを取り入れたAGCのカラーデザインガラスです。

今までガラス面の遮光や意匠的な透過性はカーテンやフィルム・アクリル素材に限られていました。新たな選択肢が増えることで、デザインの可能性が広がるのではないでしょうか。

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─「トリプルガラス」をお使いになったことはありますか?

「トリプルガラス」とは

3枚のガラスと2層の空気層でできている複層ガラスです。ペアガラスよりも空気層が多くなるため、高い断熱性能を持ちます。

建築物省エネ法で壁面断熱性能が多く取りざたされているのに対し、ガラスの断熱性能に関しての注目度はまだ低い気がします。金額面もありなかなか採用が難しい商品ですが、トリプルガラスのような高性能複層ガラスを取り入れた住宅が増えると良いと思います。

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「CLASS1 ARCHITECT Vol.14」では建築家の能作文徳氏による建材のレビューをご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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