ARCHITECT’S Q&A
中山英之が選ぶ5つの建材
Q. 使い方で透視性が変わる建材とは?
A. ETFE膜
近づけると半透明に、
離すと不透明になる素材
2016年の瀬戸内国際芸術祭で小豆島に制作した「アートトイレ」に用いました。小豆島は、昔から島を形成している花崗岩を切り売りしてきたため島の形が変化していることに衝撃を受け、その石切場をモチーフとしました。採石場の砂利をふるいにかけて、コンクリートの骨材として使っています。ETFE膜は対象に密着させると透けて見え、離すと半透明になります。天井に近い部分では壁に密着させてコンクリートの叩きを透けて見せ、島の石でできた壁であることを強調。床面に近づくにつれ壁との距離を離し、不透明性を増してプライバシーを守っています。
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